本ワークショップは,知能メカトロニクスに関連する分野の開発者,研究者が毎年盛夏に集い,発表を通じて話題提供を行い,発表者の諸問題を参加者が共有し,個々の問題解決を行う人的交流の場を提供することを目的としています。発表では,現場に山積した問題を中心とした,知能メカトロニクスに関する様々な話題が提供されています.

 知能メカトロニクスという名称から人工知能とメカトロニクス両方を満たす内容が必要と誤解されることもありますが,スコープに挙げた知能メカトロニクスに係るテーマのいずれか一つを含む内容が多く発表されております.

 学術会議の在り方として,あるテーマに絞って,高度に専門化された方式の先端性の優劣を競う側面と,様々な話題を,様々な立場,角度から提供しながら学際的な情報共有を促進し新たな方式の発案を誘う側面とがあります.先端方式,革新的システムは,何もないところに突然誕生するわけでなく,既に世の中に存在している他テーマの類推思考から生まれやすいと本ワークショップでは仮定します.

 例えば,最適化問題や深層学習などは分野に限らず,類似した方式を利用していることが多く,分野を越えて活用されていることがしばしばみられます.分野独自の味付けが行われ,さらに価値を生み出しています.また,有用な方法が他のテーマでは試されていないことも数多くあります.参加者の意識がこのようなところに絶えず向く場を提供するのも,本ワークショップの役割と考えています.

 また,専門家がその専門性故に見落としがちな問題は,専門家以外の方が気付きやすいと考え,学際的なセッション構成招待講演話題提供セッションを企画します.さらに,踏み込んだ自由な意見交換がリラックスして行える場として懇親会も企画します.

 今年度も新型コロナウィルス感染拡大により,電気学会オンライン会議システム(Zoom)を採用しますが,ポストコロナを視野に入れて那須での現地開催とのハイブリット開催を試みます.